【キブアンドテイク】してあげたのに見返りがない~イライラしないためにテイクに期待しない~
人は本能的に『何かをしてあげたら、何か見返りがある』と思っています。
物物交換であればギブとテイクが明確であることから問題は生じにくいですが、キブとテイクが目に見えないことが実社会では多くあります。
そんな時にテイクを期待していたら、損をした気になったり、相手にイライラしてしまうことがあります。
親切心から損をした気になったことがある人や、見返りを返さない人にイライラしたことのある人に向けて、人に何かを与える時にとるべき思考を解説します。
イライラしないギブのコツは『短期的、直接的なテイクを求めないこと』です。
1.ギブアンドテイクの意味
『お互いに与え合うこと、奉仕し合うこと。譲り合い、持ちつ持たれつの関係。公平なさま。』
これを読む限りやはり、何かを与えたら、同等の見返りを受けられるような意味合いにとれます。
2.テイクを期待するギブは自己満足
見返りを求めてギブをすると、実害はなくとも損をした気になったり、思った見返りをくれない相手にイライラする結果を生み出します。
例えば、あなたが電車に乗っていて、お年寄りが乗ってきたとします。あなたは、お年寄りに席を譲ろうと思い『席どうぞ』と声を掛けます。そんなときに、お年寄りから『結構です。』と言われたらどうでしょうか。
『勇気を出して、声を掛けて損をした』や、『せっかく譲ってやってんだから座れよ』という感情を持たないでしょうか。
その時にあなたは何か損をしたのでしょうか。席を譲ろうとして、断られたあなたは、引き続きその席に座ることができます。なにも損をしていません。
それなのに、あなたが、損をした気になったり、イライラするのは『席を譲る』というギブをすれば、『ありがとう』というテイクがあると思って与えているからではないでしょうか。
だとしたら、相手のために行ったギブではなく、『ありがとう』と言われたい自分の欲求を満たすためのギブであったということにならないでしょうか。
それは、ただの『親切の押し売り』であり、あなたの自己満足を満たすための行為となります。
3.イライラしたくなければ見返りを求めない
人のために何かをする時には見返りを求めないべきです。それが本当の『相手のために』という、行動になるからです。
見返りを求めている以上、それは相手のためではなく見返りを受け取る『自分のため』の行為となってしまうのです。
4.何かを与える時のポイント
4.1過度な自己犠牲をしない
見返りを求めないギブをするためには、自己犠牲はやめましょう。
自分に余裕のあるものだけギブするようにします。
例えば、
- お金がないのにご飯を奢る
- 時間がないのに仕事を受ける
といった行為を行うと、相手のために経済面や労力を過度にギブすることとなります。結果として『苦労して○○してあげたのに』という感情が起きやすいと言えます。
4.2与えた相手以外からのテイクもあることを知る
あなたがギブをした相手以外からのテイクもあります。直接的な相手からのテイクを求める必要もなければ、テイクがないことにイライラする必要もありません。
人のために行った業務で『ありがとう』と言われるのは直接的なテイクですが、その業務により、あなたが成長したとしたら、それは間接的なテイクです。
テイクを相手に限定して求めてしまうからイライラしてしまうのです。
4.3テイクは長期的に待つべき
あなたが与え続けて見返りがあるとしたら、それはずっと先のことです。
例えば、子育てをしている母親はどうでしょうか。子供にどれだけ与え続けているでしょうか。
子育てに直接的、短期的なテイクを求めていたら、精神が崩壊してしまいます。基本的にはテイクはありません。あるとしたら、立派に成長して独立して、元気な姿を見せ続けることでしょうか。あなたが求めるほど都合良くテイクはないのです。
5.結論
あなたが誰かに与えたことは、あなたがいつか困ったときに、どこかから返ってきます。ですから、テイクを求めて与える必要もないですし、それよりも、人のために何かをした自分のことをもっと自己承認しましょう。
それで、『良いことをした俺ってイケてる』と、自分が元気になれるとしたら、それは誰にも求める必要のない、自己完結型のキブアンドテイクではないでしょうか。
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